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オリンパス E-500【第1回】
発売翌日、某ユーザー団体オフ会にて

Reported by 安孫子 卓郎


装着レンズは14-54mm F2.8-3.5
 フォーサーズシステムの3機種目、E-500が発売された。世界最軽量と小型のボディを持つE-500は、ようやく出てきたフォーサーズシステムの本命路線だと考えている。

 オリンパスが4/3型という撮像素子を選択した時点で、画素を増やしたり感度を上げたりすることには、APS-Cや35mm判サイズの撮像素子より不利であることは確定された。反面、ボディやレンズの小型化では有利な立場にあることも確定したわけだ。

 E-1のような防塵防滴のボディもほしいし、E-300のような横開きミラー路線の将来にも期待しているが、フォーサーズにとっての本命路線は、E-500のような小型軽量路線であるはずだ。明らかに不利を背負う画素数アップに走るのではなく、フォーサーズシステムの利点を活かせるボディやレンズの開発を、オリンパスには期待したいと思っている。

 なお、E-500のRAW画像をバージョンアップ前のOLYMPUS Studioで開いてみたが、問題なく開けた。ソフトによってはまだ開けないものもあるようだが、RAWデータそのものは同じような構造になっているのだろう。


この日新宿御苑に集まったゴミゼロユーザー。了解をいただいた人のみで撮影。この後集まった人などを含めると40名にも上った。そろそろ旗を作らないと、集団行動は難しくなってきたかも
 さて、そのE-500の発売日の翌日となる11月12日、オリンパスユーザーの私的集まり、「ゴミゼロ倶楽部」のオフ会が開かれたので、長期レポートの第1回目はそこからの話題をお伝えしよう。ゴミゼロというのはもちろんダストリダクションシステムからの名称だ。

 この仲間内では、フォーサーズユーザーやオリンパスユーザーと言うよりも、「ゴミゼロユーザー」というほうが通りがよい。なおゴミゼロ倶楽部は、オリンパスのユーザー組織であるズイコークラブとはなんの関係もないことをお断りしておく。

 心配された天気も朝のうちに回復。見事な晴天でオフ会日和となり、オリンパスブルーを合い言葉に空を撮りまくったという面々もいたようだ。発売日の翌日にもかかわらず、15人くらいがE-500を持っている。この日の新宿御苑では、オリンパスのシェアがトップだったかもしれない。

 オリンパスの場合レンズは高価なものが多いのだが、ボディは割にリーズナブルなので、また3機種目と言うこともあってか、皆さん即購入をしていたようだ。ちなみに372,750円の新レンズ「ED 35-100mm F2」を持参した人も1人いた。


作例

 14-54mm F2.8-3.5は、そのスペックからすると明るくコンパクトで低価格。ワイド側でもかなり寄れるので万能レンズに近い。ワイド側でもう一息接近できるとさらに面白い絵が撮れるのだが、残念ながら現在の中間リングはテレ側のみ対応でワイド側では使えない。

 ダストリダクションがないと、中間リングなどをつけはずしているのは危険だが、オリンパスならそれが安心して行なえる。ダストリダクションの良さをアピールできるのは薄い中間リングだと、オリンパスに繰り返し要望しているのだが、作ってくれるだろうか。

※作例のリンク先は撮影画像をコピーしたものです。

※写真下のキャプションは、使用レンズ/記録解像度/シャッター速度/絞り値/露出補正値/ISO感度/焦点距離を表します。


この日の合い言葉はオリンパスブルー。PLフィルターなどを使うともっとこってりするが、何もしなくても東京でこれくらいの青さが出た。地方ならもっと青く出ただろう
14-54mm F2.8-3.5 / 3,264×2,448 / 1/200秒 / F6.3 / EV0 / 14mm
14-54mmの最短距離は短い。ワイド側でさらにもう一息接近できるとさらに面白い絵が撮れるのだが
14-54mm F2.8-3.5/ 3,264×2,448 / 1/40秒 / F3.2 / EV-0.3 / 14mm

太陽を直接入れ、すすきを背景のシャドーの部分に収めて-1EVにして光らせてみた。14-54mmは大変逆光に強いのだが、レンズにほこりが付いていたためか少しフレアが出た
14-54mm F2.8-3.5 / 3,264×2,448 / 1/500秒 / F11 / EV-1 / 14mm
ISO800で、ノイズフィルターON。ノイズフィルターにOFF設定まで用意するところが律儀だ。増感時のノイズとノイズフィルターOFFについては、本レポートでもお伝えしたい
14-54mm F2.8-3.5 / 3,264×2,448 / 1/30秒 / F3.5 / EV-1.7 / 54mm

 フォーサーズシステムの良さは、様々なマウントアダプターでオールドレンズ遊びができることだ。EOSをはじめほかのデジタル一眼レフにもいろいろなマウントアダプターがあるが、ダストリダクションがないので単焦点レンズを付け替えて遊ぶのは危険といえる。デジタルでは、オリンパスならではの遊びだと思っている。

 左下の写真は、近代インターナショナルから発売されているE-1 MDマウントアダプターを使い、ミノルタのMC 58mm F1.2を付けて撮影したツタスミレ。このマウントアダプターはE-1専用で、E-300ではレンズ側のレバーが干渉するため、わずかにレバーを削る必要がある。

 しかしE-500では問題ないようだ。全部のレンズについて保証することはできないが、私の持っている85mm F1.7と58mm F1.2は平気だった。E-300はミラーが横開きなので干渉すると思われ、E-500ならばE-1と同じように使えそうだ。繰り返すが保証はできないので、自己責任で試してほしい。

 右はM42マウントのMC MIR 20mm F3.5で撮影したハイビスカス。ゴミゼロ倶楽部には、オリンパスから純正でOM-4/3マウントアダプターが出ていることもあり、オールドレンズを使って楽しんでいるユーザーも多い。OMユーザーはかなりいるし、M42などに手を出している人もいて、この日も数人が参加していた。デジタルの世界でも安心してオールドレンズが楽しめるのは、ありがたい話だ。


MC 58mm F1.2 / 3,264×2,448 / 1/160秒 / EV-0.7 / 116mm MC MIR 20mm F3.5 / 3,264×2,448 / 1/125秒 / EV-0.7 / 40mm


URL
  オリンパス
  http://www.olympus.co.jp/
  製品情報
  http://www.olympus-esystem.jp/products/e500/
  ゴミゼロ倶楽部
  http://homepage.mac.com/noriyukiuehara/GomiZeroClub/
  気になるデジカメ長期リアルタイムレポート
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/backno/longterm.htm


( 安孫子 卓郎 )
2005/12/02 00:00
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