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*ist DL【第1回】
さっそく単三電池に助けられる

Reported by 安孫子 卓郎


*ist DL(ブラック)とレンズキット付属のDA 18-55mm F3.5-5.6 AL
 台風一過の7月27日。東京は猛烈な蒸し暑さとなった。そこで涼を求めがてら富士五湖方面へ撮影に出かけることにした。そんなところへ編集部から*ist DLが到着。「長期レポート用に」と話があったので、そのまま持って出かけることとした。

 まずは河口湖へ到着。湖畔の県営無料駐車場に車を止めて、*ist DLのセッティングを確認する。届いたばかりの機材は前のライターが設定を変更していることが多く、物撮りをしたためか、ホワイトバランスがカスタムや蛍光灯になっていることなどが比較的多い。セッティングの確認とはいっても、筆者は*ist DSを所有しており、DLも使用したことがあるのでだいたいの検討はつく。

 確認後すぐに撮影、と思っていたのだが、届いた機材に入っていたアルカリ電池は使い切ったものだったようで、一瞬電源が入るもののすぐにダウンしてしまった。そこで予備に持ってきていたニッケル水素充電池を入れることにしたのだが、充電が不完全だったのか、自然放電したのか、やはりパワー不足で使えないことが判明した。まずい。これがあるからニッケル水素は不安定で困る。

 しかし、こんな時に助かるのはist DLが単三電池で動くこと。湖畔を歩いてコンビニエンスストアに向かい、無事バッテリーを入手することができた。コンビニには、ソニー製と東芝製のアルカリ、松下のオキシライド、東芝のギガエナジーの4種類がおいてあった。オキシライドとギガエナジーは公式には非対応であり、またコンビニなので価格が高めであることからとりあえず除外。急場がしのげればよいので、東芝製の普通のアルカリ電池を購入することとした。この日177枚撮影して、まだ電池は残っている。このままどこまで持つかテストする予定だが、アルカリでこれくらい撮れれば十分急場はしのげる。

 単三電池仕様でもアルカリ電池が使えず、実質ニッケル水素充電池のみ対応というデジカメがあるが、感心しない。多彩な電池に対応できること、特にアルカリ電池に対応していることが単三電池仕様の価値であり、ニッケル水素のみ対応ならリチウムイオン充電池のほうが使い勝手がよい。さらにオキシライドなどの新電池にも対応してほしい。カメラ側でも電池側でもどちらでもよいから対応してもらいたいものだ。

 もし*ist DLが専用のリチウムイオン充電池を使うタイプだったなら、充電を確認しないで出かけることはなかっただろう。しかし今回の場合、充電していたら出かけるのが遅くなってしまう。単三電池仕様であることがプラスに働いたわけだ。

※作例のリンク先は、撮影画像をコピー後、リネームしたものです。
※作例データのキャプションは、使用レンズ/記録解像度(ピクセル)/露出制御モード/露出時間/レンズF値/露出補正値(EV)/ISO感度/35mm判での焦点距離(mm)です。


河口湖の裏で見つけた小さな公園。静かな場所で花壇が作られている。観光地化されていないので落ち着ける
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / プログラムAE / 1/800秒 / F8 / 0 / 200 / 27
ユウスゲだろうか。ちょうど盛りで良く咲いていた。せっかくきれいな青空なので、順光にして青空をバックにする
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / プログラムAE / 1/640秒 / F8 / 0 / 200 / 27

夏らしく入道雲を期待したのだが、この程度までだった。河口湖も暑かったが、蒸し暑い東京とは違い、すっきりした暑さだった
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / プログラムAE / 1/500秒 / F11 / 0 / 200 / 82
野鳥公園にて。ソバの畑があったので、畑をバックにして。開放にして撮影したが、55mmでF5.6だからボケはこの程度。ボケを見ると、口径食で円周ボケがでているが、個人的には嫌いではない
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / 絞り優先AE / 1/800秒 / F5.6 / 0 / 200 / 82

ラベンダーのバックに富士山のパターン。しかし雲があって残念。*ist DLはポンと白飛びしてしまうことがあるものの、この程度なら許容範囲か
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / 絞り優先AE / 1/500秒 / F5.6 / 0 / 200 / 82
往事を再現した茅葺き屋根の上にヤマユリが咲いていた。もう少し長いレンズがあれば横位置でも良かったのだが、標準ズーム1本のみだったので、縦位置にして空を大きく取り入れてみた
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / 絞り優先AE / 1/640秒 / F5.6 / 0 / 200 / 82

 というわけで今回から*ist DLの長期レポートを始めるが、この機種には少々問題がある。AFポイントが3つあるものの、測距位置を表示するスーパーインポーズがないため、どのAFポイントを使っているのかがわからない点である。コンパクトデジカメ的な発想で作られているのだろう。

 そのため、複雑に考えないでカメラ任せで撮影するか、マニアックにマニュアルフォーカスで行くか、二者択一でいきたい。いまのところ気楽な撮影7割、マニアックな話を3割くらいの感じにしようかと考えている。ご愛読のほど、よろしくお願いしたい。



URL
  ペンタックス
  http://www.pentax.co.jp/
  製品情報
  http://www.digital.pentax.co.jp/ja/35mm/ist-dl/
  レンズ交換式デジタルカメラ機種別記事リンク集(*ist DL)
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/link/dslr.htm#istdl


( 安孫子 卓郎 )
2005/08/05 00:24
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