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ニコン D2X【最終回】
D2Xをブラッシュアップするアクセサリーたち

Reported by 三浦 健司


 最終回の今回は、筆者がD2Xと組み合わせておすすめしたいアクセサリーを紹介したい。では製品ごとに細かく紹介していこう。


●マグニファイングアイピース「DK-17M」

 ニコンのデジタル一眼レフD1、D2シリーズ用として発売された「DK-17M」は、ファインダー像を1.2倍にするマグニファイヤーつきのアイピースだ。D2XはD1系に較べかなりファインダーが見やすいが、このアイピースファインダーを使うことで、さらに像が大きくなることで視認性が向上している。

 しかし、その分だけ眼鏡をかけた状態でファインダーをのぞき込むと、ファインダー右側にあるWBや撮影モード、感度などの撮影情報が見づらくなる。もちろん、裸眼であればこのようなケラレはなく1.2倍に大きくなったファインダー像を見ることができる。

 使用感だが、「気持ちいい」、「マニュアルフォーカスが使える」、「これならいい写真が撮れそう」という言葉がピッタリ。ファインダー像がわずか1.2倍になるだけで、世界がこれほど魅力的に見えるのは不思議なものだ。さすがカメラ作りに長けたニコンならではの逸品だ。

 とくにマニュアルフォーカスを使ったマクロ撮影では、スクリーンのいかなる場所でもピントを合わせられるほど、ファインダー像がよく見える。また広角レンズでの撮影においても、ファインダー周辺で簡単にピント合わせができるので快調そのものだ。

 久々に“写真の醍醐味”を実感することができ、どんどんと“写欲”がそそられる。まさにD2X、1,260万画素のシビアなピント合わせを、強力にバックアップする必須アイテムといえる。


ニコン製マグニファイングアイピース DK-17M D2Xへの装着すると、わずかだがアイピース部分が突き出る

●正しい色の判断は室内照明から 東芝「色評価用蛍光ランプ」

 カラーマネージメントの手はじめとして室内照明である「環境光」に注意しよう。D2Xで撮影した画像をモニターで見るときやプリントを見るときに大きな影響を与える環境光を正しい状態にするには、各メーカーから発売されている色温度の正確な“高演色型蛍光灯”を使うとよい。

 ここでは東芝製の高演色型蛍光灯を紹介したい。天井に吊すタイプではグロースタート型昼白色(5,000K)演色評価数99の20W「FL20S-N-EDL」と、40W「FL40S-N-EDL」がある。ただしこれはオフィスや工場用で一般家庭の照明器具には取り付けられないことが多い。

 そこで家庭での利用は、蛍光灯スタンドで照明するのがよい。スタンドには、蛍光管の部分が比較的自由に動くスタンド・アーム型と、首が上下左右にまあまあ動くスタンド卓上型の2種類あるが、筆者のおすすめはスタンド・アーム型だ。

 高さ35cmあたりで色温度が5,000K。照明も1,200〜1,400ルクスと、プリントを確認するには理想的な環境になる。

 これらの家庭用スタンドの良さは、撮影照明器具として使えることだ。

 モニタ用とプリンタ用に2セット用意できれば、ライティングにも自由度が増す。たとえば小物を撮影するにあたって、照明器具の1セットをトレーシングペーパーなどでディフューズして面光源にする。もう1セットは小物に直接光を当ててメリハリを効かせる、といった撮影もできる。さらにスポットライト風の照明が欲しければ、電球ソケット型のスタンドで使える、電球型スパイラルライトがよい。これに黒ケント紙かアルミホイルを筒にして光の方向性をつけることでスポットライトとして使えるようになる。

 これらのランプは消費電力20Wと非力だが、蛍光灯はあまり熱を発しないため、至近距離に近づけられる。実際には80W程度の明るさになるので十分に実用的だ。


FL20S-N-EDLは、スタンドにも取り付けられるサイズだ FL40S-N-EDLは、美術館や印刷工場などの照明で使われる スタンド・アーム型の使用例

スタンド卓上型の使用例 電球ソケット型 小物撮影の照明例


●スタジオ撮影が便利になる 銀一「シルクグレーカード」

  デジタルカメラでプリセットホワイトバランスランスを調整するときのターゲットとして、またRAW現像でホワイトバランスを調整するときにグレーカードは必要になる。

 優れたグレーカードの条件は、グレーがムラなくなめらかに塗布され、凹凸が極力少ないこと。そして、撮影状況に合わせサイズを変えやすいこと、汚れたら捨てる消耗品なので安価なことだ。

 この点で、銀一の「シルクグレーカード」はなかなかの優れものだ。まず評価したいのが厚紙の上にポリプロピレンをひき、その上からグレー顔料をシルクスクリーンで印刷している点だ。シルクスクリーン印刷は、格子状の細い糸を用いた薄い布を使って印刷するので網点がない。そのため、一般的な網点印刷方式のグレーカードよりも、撮影して拡大しても印刷の荒れやスジがない。

 このためサンプルを複数ポイントで取り出しても、事実上の色転びがなく、完全に近い無彩色を実現している。

 次に評価したいのは、ハサミで切れることだ。撮影状況に合わせて、使いやすい大きさに切り分けられるのがよい。また、気軽に買い替えられる値段は最大の評価ポイントだろう。

 なお、ここでは筆者のスタジオでの使い方を披露しよう。ホワイトバランス調整は、一般的には板状のグレーカードで行なう。この場合、照明の関係で角度を変えて何枚か撮ることがある。

 そこで考えたのが、グレーカードを長辺方向で幅5〜7cm程度に切り、輪にしたものを2個作ることだ。これならば、プロが理想とする球体の連続階調になるので、撮影を1回で済ますことができる。

 使用は、その輪を互い違い下段と上段にし重ねるだけだ。左右と上下にアールを持つグレーカードなので、理想の連続階調になる。これならハイライト域から中間調、さらにはシャドウ部のどこでも任意の点でホワイトバランスが調整できるようになるので便利だ。


このようにグレーカードを円筒状にする 撮影はこのようにCD-Rのケースを台にして、円筒状のグレーカードを上下2段交互に組み合わせて使う

円筒状のグレーカードを収納するには、50枚入りのCD-Rの空ケースがよい。ケースが台形状なので、シルクスクリーンの顔料面傷つけない。保管中は外気に曝されないので紫煙などにも染まらない。運搬も含めて使い勝手がよい ロケ用に小さく切り取ったグレーカードを収納するときはCFカード収納ケースなどに入れるといいだろう。今回は「ゲペ・カードセイフ・エクストリーム」を使っている。グレーカードは、CFサイズより僅かに大きく切り、若干アールのつく盛り上がり形状でセットすると使い勝手がよい

●USBコネクターを自由自在に操れる Micro Solution「FREE ANGLE USB ADAPTER」

 Micro Solutionの「FREE ANGLE USB ADAPTER」は、D2XとPCをUSBケーブルで接続してRAW画像を撮影するときに使うと便利な商品だ。

 誰でもケーブル接続をして撮影するときは、D2X側のUSBソケットを守る意味でソケット部に負担がかからないようにしたいと思うはずだ。そんなときに自由自在にコードを曲げられるので撮影のストレスを減らすことができる。

 このコネクターは、USBのコネクター形状で5種類ある。A<->A、B<->mini-B、mini-B<->B、B<->B、mini-B<->mini-Bとある。カメラ側やパソコン側の状況に合わせて、それぞれ使えばいい。ちなみにカメラ側は同アダプターの型番「FAUA05」、パソコン側は型番「FAUA01」を使い、さらに他社製のUSB延長ケーブルで接続している。このセット方法だと、延長ケーブルの長さが自由になるので、各自が必要な長さを選びやすい。

 ただしJPEG撮影はデータ転送量が少ないので、ニコン純正の無線LAN「ワイヤレストランスミッター WT-2」の方がキビキビと転送できる。もちろん高価にはなるが、こちらの方がケーブルレスで自由度は増すので便利だ。


FREE ANGLE USB ADAPTER FAUA05(カメラ側)。上下左右と方向は自由自在だ


FREE ANGLE USB ADAPTER FAUA01(パソコン側)。いろいろな方向に向けられる

アーベル製の延長ケーブル5m「RPCO8USB」。真ん中の黒いケーブル部分が延長ケーブル部分 全体を接続するとこのようになる

冷却して強制的に曇らせるテスト結果。左がアンチフォグのDK-17A、右が標準付属品のDK-17
●D2Xの標準付属品にしてほしい ニコン アンティフォグファインダーアイピース「DK-17A」

 低温下の撮影では、自分の息でファインダーが白く曇る。体温と気温の温度差があるほど、曇りやすくなるので困ることが多い。

 これを軽減するのが曇らないアンチフォグアイピースだ。

 機能は単純なので説明することもないのだが、その効果は目を見張るものがある。

 写真は冷凍庫で15分冷やし30秒後の比較である。左がアンチフォグのDK-17A、右が標準付属品のDK-17だ。結果はご覧の通りで、両者の差はかなりのものだ。標準付属品は撮影ができないほど曇ってしまう。

 ただし1点だけ気をつけてほしいのは、アンチフォグ化するため表面を特殊加工しており、めがね拭きなどでていねいにぬぐっても傷がつくことがある。また傷がつくほど拭きすぎると、アンチフォグの効きも悪くなるという。清掃はニコンのローパスフィルタクリーニングキットなどでていねいにしたほうがよいだろう。

 これだけの効果があれば、寒い時期だけではなく通常から装着しておくといざというとき重宝するだろう。また、D2Xのようなプロ機種には標準装備してもらいたいものだ。


●プロショップを活用しよう

 これらのデジタルアクセサリーの一部は、プロショップのオリジナル商品もあるが、多くは大手量販店でも手に入る商品だ。

 今回、紹介したプロショップ「銀一」は、プロが使うデジタルカメラ関連商品の幅広い知識を持った専門店員がいる。ニコンD2Xをはじめとして、キヤノンなどのデジタル一眼レフ、中判デジタルカメラ、そしてアオリのできるデジタル・システムカメラまで多数取りそろえられており、彼らの適切なアドバイスのもとで購入できるので安心だ。

 たとえば「モニターはどこの製品がよいのか?」、それを「どこのキャリブレーションツールでカラーマネージメントするのがオススメか?」。はたまた「大量プリントするときにインク切れをさせずに連続印刷させるにはどうすればいいのか?」。ほかにも「ホワイトバランスのターゲットの種類は何がいいのか? その使い方は?」まで、デジタルアクセサリーは、正しい知識と正しい使い方をしないとよい結果を得られない。ニコンD2Xのような高性能デジタル一眼レフであっても、無知ならば悪い結果にしかならないことが多い。

 デジタル一眼レフの性能が向上して、多くのことが簡単に、オートマティックにできるようにはなっている。しかし、どんな時代であってもカメラからプリントまで総合的な知識は必要だ。

 このような各地域にあるプロショップは“セレクトショップ”的な性格を持っているので、商品もある水準以上の実力を持ったものが展示されていて無駄がない。また各機材の使用方法や使用感を専門店員から教えてもらえるので購入するときも迷いがすくない。もちろん役立つデジタル豆知識なども得られるはずだ。

 デジタルカメラやアクセサリーは商品が高額なので、金額だけでお店を選びがちだが、デジタル関連商品の商品知識が豊富なお店で購入する方が、結果としてデジタルの正しい知識を深められるので賢い選択肢になるケースが多いと思う。ぜひ臆することなくアマチュアや初心者でも活用してほしい。

 末筆になりますが、短い間でしたが著者のD2X話にお付き合いいただき、読者のみなさまどうもありがとうございました。みなさまにとって、すてきな写真生活になることをお祈りしています。



URL
  ニコン
  http://www.nikon.co.jp/
  製品情報
  http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/digital/slr/d2x/


( 三浦 健司 )
2005/07/28 00:11
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