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富士フイルム FinePix F10【第7回】
バッテリー寿命に挑戦

Reported by 大原 雄介


 今筆者は、サンノゼに居る(とか書いておいて何だが、この原稿が掲載される頃には日本に居るか、少なくとも日付変更線は超えている筈だ)。5月17日、18日の両日にサンノゼで開催されたSpring Processor Forum 2005の取材に来ているからだが、いろいろ理由があって3泊5日の強行軍なので、スケジュールは割とタイトである。

 まぁそれはどうでも良いのだが、「丁度良い機会なので、バッテリー寿命がどの程度あるか、確認してみよう」ということになった。筆者は余り旅日記の類はつけないのだが、折角今回は胸ポケットに入るカメラを持っているので、色々撮影しながら移動することで、どの程度バッテリーが持つか、確認してみようという寸法だ。


5月16日

 朝10時過ぎに自宅を出て、山手線の日暮里で乗り換え京急スカイライナーで成田空港へ(Photo01)。最近アメリカに入国の際の規則が変わり、ライターを一切持ち込めない事になってしまった。持ち込めるのは少量のマッチのみということで、「出国後の喫煙室で困りそうだな」と思ったら、ちゃんとライターが用意されていた(Photo02)。

※作例のリンク先は、撮影した画像データをコピー後にリネームしたものです。クリックすると別ウィンドウで表示します。

※キャプション内の撮影データは、画像解像度(ピクセル) / 露出プログラム / シャッター速度 / 絞り値(F) / ISO感度 / 焦点距離(mm)です。


Photo01
2,048×1,536 / プログラムAE / 1/80(秒) / 5 / 1600 / 24
Photo02
2,048×1,536 / プログラムAE / 1/85(秒) / 2.8 / 1600 / 8

 フライトは予定より1時間以上短かった。追い風は最大300Km/hにも及んでおり、結局朝9時20分到着の筈が、8時過ぎにはSFOのArrival Roungeに出てきている始末(Photo03)。

 このままホテルに向かってもチェックインにはちょっと早すぎるので、途中寄り道などして(Photo04)からチェックイン(Photo05)。ちょっと昼寝してから買い物に……と思ったが、起きたら20時を廻っていた(Photo06)。夕飯など買出しをして、ホテルに戻り2度寝。この日、写真75枚と動画を2本撮影するが、バッテリーは全然OKのままであった。


Photo03
2,048×1,536 / プログラムAE / 1/56(秒) / 3.2 / 1600 / 10.4
Photo04
2,048×1,536 / プログラムAE / 1/450(秒) / 4.5 / 80 / 8

Photo05
2,048×1,536 / プログラムAE / 1/105(秒) / 2.8 / 1600 / 8
Photo06
2,048×1,536 / プログラムAE / 1/7(秒) / 2.8 / 1600 / 8

5月17日

会場風景。ちなみにこれはE-1で撮影したもの。さすがにFinePix F10ではここまでの画角が無い
 本番。会場プレゼンテーションはFinePix F10で、講演者はE-1で撮影という具合に役割分担を決め、両方のカメラを使って撮影してゆくが、午前中だけで452枚撮影した所で、バッテリー警告サインが出て、その後11枚(合計463枚)撮影したところでパワーダウン。その後30分ほど休ませるとちょっと復活したが、そこから更に8枚撮影したところで再びパワーダウン。合計471枚だった。

 「なんか枚数少ないな」と思われるかもしれないが、実は電源を入れっぱなし、というのが大きな理由と思われる。プレゼンテーションは平均1~2分枚に入れ替わり、短い場合だと数秒なんてケースもある。したがっていちいち電源をOn/Offするのが面倒ということで、常に電源Onにしたまま、プレゼンテーションが入れ替わったら即時撮影という使い方をしていた。で、ご存知のとおりFinePixはバックライトがかなり明るめである。一応設定で一番暗くしているが、それでも4時間以上(朝8時にスタートし、途中20分の休憩を挟んで12時過ぎまで)Onでつけっぱなしにしていたら、そりゃ電池も無くなるというものである。


5月18日

 本番2日目。昨日の教訓を生かし、こまめに電源Offを心がける。ただ、電源On/Offでレンズが出たり引っ込んだりする以上、このモーターの消費電力も馬鹿にならない気がするので、無駄にOn/Offにしないようにした。

 昨日よりちょっと枚数は少なく、午前中だけで写真374枚と動画7本。ただ動画のサイズが大きかったため(IBMのSpecial Presentationで実施されたCellのデモビデオを延々と記録していた)、もう少しで512MBを使い切りそうになったから、枚数的にはかなりのものだが、全く電池に不安はなし。午後は更に199枚を撮影し、合計では573枚に達したが、依然電池はフル状態をしめしたままであった。

 ということで、要するにこまめの電源Offさえ心がけておけば、電池はConferenceの1日取材に楽勝で耐える事が判った。一番電池を食うのはやはりバックライトのようで、例えば30秒経ったら液晶のバックライトを消す(何か操作をするとすぐバックライトがOnになる)といったモードがあればより助かるのに、と思うのだがこれは無いものねだりに近い。電源On/Offの動作は結構高速なので、やはり電源をOffにするのが無難だろう。


Photo08
2,048×1,536 / プログラムAE / 1/80(秒) / 2.8 / 1600 / 8
 むしろ512MBのxDピクチャーカードの方が先にボトルネックになっている事の方が問題だ。やっぱ1GBが欲しいよなぁとか思っていたら、Conference終了後に寄ったBESTBUYで、富士フイルム純正1GBが$99.99で発売されているのを発見、即座に購入(Photo08)。カルフォルニアだと消費税が8.25%付くから合計$108.24といったところ。換算レートはカードの請求を待たないと判らないが、現時点の換算レートが概ね108JPY/USDなので、多少マージンを乗せて110JPY/USDとしても\11,906といったところか。明らかに国内で購入するより安く、3Mピクセルモードなら1,305枚、320×240ピクセルの動画なら29分19秒も撮影できるようになった。これだけあれば、取材には完璧であろう(ついでに512MBをバックアップに回せるようになったのも嬉しい)。



( 大原 雄介 )
2005/05/20 01:37
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