さて、xDピクチャーカードが512MBしか手に入らなかった話は前回したわけだが、こうなるとますます「本当に600万画素も要るの?」という話になる。そもそも512MBの場合、モードごとの撮影枚数は次の表の通りだ。
512MBカード使用時の撮影枚数
画質モード |
解像度 (ピクセル) |
撮影枚数 |
0.3M |
640×480 |
3,993 |
2M |
1,600×1,200 |
818 |
3M |
2,048×1,536 |
651 |
3:2 |
3,024×2,016 |
339 |
6M Normal |
2,814×2,136 |
339 |
6M Fine |
2,814×2,136 |
170 |
6M Fineの170枚はあきらかに不足気味。6M Normalとか3:2の339枚は許容範囲だが、もうすこし枚数が多い方がありがたい。そんな訳で、購入直後から撮影モードは3Mに固定のままで作例を撮りまくっていたわけだが、実はあまり不自由を感じていなかったりする。実際前回示した作例はいずれも3Mモードでの撮影だが、解像度に関しては特に不満を感じない。
勿論これは使い方にもよるわけで、A2とかにプリントするなら3Mでは絶対的に解像度が不足するのだろうが、サービスサイズへのプリントやWebに掲載する分には、3Mでお釣りが来る気がする。
ネコを撮影した下の画像は、左が3M、右が6M Fineでの撮影だが、3Mでも毛皮の質感は表現できているし、6M Fineモードだからディテールが綺麗というわけでもないようだ。強いていえばヒゲの表現が、6M Fineモードの方が多少マシではあるが、はっきり違いが判るのはその程度。ちなみに3Mモードでのファイルサイズは784KBなのに対し、6M Fineモードでは3,033KBまで膨れ上がる。
※作例のリンク先は、撮影した画像データをコピー後にリネームしたものです。クリックすると別ウィンドウで表示します。
※キャプション内の撮影データは、画像解像度 / 露出プログラム / ISO感度 / 絞り値 / 露出時間 / 露出補正値 / 焦点距離です。
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【3M】2,048×1,536 / プログラムAE / ISO200 / F5 / 1/400秒 / 0EV / オート / 24mm
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【6M Fine】2,848×2,136 / プログラムAE / ISO200 / F5 / 1/280秒 / 0EV / オート / 24mm
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そもそも筆者の主な用途は風景ではなく、会場のプレゼンテーションの撮影などだから、要するにこれに耐えればいいわけである。で、先に開催されたIDF 2005 Japanでの会場でのプレゼンテーションを3Mモードで撮影した結果がこれだ。左はPhotoshop 7.0で変形、リサイズ、色補正後にWeb用に保存した状態。これだけはっきり撮影できれば十分だし、600万画素で撮影したからより綺麗になるという訳でもない。やはり筆者の使い方からすれば、300万画素のままで十分なようだ。
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現場で撮影した画像。2,048×1,536 / プログラムAE / ISO1600 / F3.4 / 1/160秒 / 0EV / オート / 12.2mm
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Photoshop 7.0で変形や色補正を施した状態
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ところで、先週掲載した3枚のうち、右上のネコについて。FinePix F10購入直後に撮影したものだが、色目はともかく「どうも歪んで見える」とは奥様の言。たしかに、妙に顔が大きな気がする(本当はもう少しスマート)。ひょっとして歪曲収差がひどいのでは? という気がしてきた。で、タイル張の建物の壁面を撮影してみたところ、テレ端でも結構歪んでいるが、ワイド端はかなりひどい。あまり画面一杯に撮影するのではなく、被写体を中央にこじんまり写して、あとで周囲をトリミングする、という使い方が正しいのかもしれない。そのマージンを見込んで600万画素が用意されている、というのは考え過ぎだろうか。
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【ワイド端】2,848×2,136 / プログラムAE / ISO80 / F2.8 / 1/210 / 0EV / オート / 8mm
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【テレ端】2,848×2,136 / プログラムAE / ISO80 / F5 / 1/40秒 / 0EV / オート / 24mm
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■ URL
富士写真フイルム
http://www.fujifilm.co.jp/
製品情報(FinePix F10)
http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/finepixf10/
( 大原 雄介 )
2005/04/15 01:03
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