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ペンタックス *ist Ds【第5回】
いよいよ本番デビュー

Reported by 元麻布 春男


タムロン AF28-300mm F/3.5-6.3 XR Di(A061)を装着した*ist Ds
 3月1日から3日間、米サンフランシスコで「IDF」(Intel Developer Forum)が開催された。CPUメーカーのIntelが開発者向けに年2回開催するこのイベントは、今回で16回目。筆者にとって、第1回からすべて参加している唯一のイベントでもあり、馴染み深い。*ist Dsの本番デビューに相応しいというものだ。

 基本的にこの種のイベントはすべて一発勝負となる。筆者が写真を撮り損なったからといって、わざわざもう1度やり直してくれるなど、ありえない。また屋内イベントであるため、基本的に暗い。こうした条件を総合すると、できるだけISO感度は高く、できるだけ明るいレンズを、ということになる。少しでもシャッター速度をかせいでおけば、手ブレの点ばかりでなく、被写体ブレという点でも有利だからだ。ISO感度ということではCCDの小さなコンパクトデジカメより、デジタル一眼レフの方が有利だ。*ist Dsはことさら高感度に強いわけではないが、それでもコンパクトデジカメとは比べられない。

 レンズの開放F値は体力との相談になる。基本的に明るいレンズは前玉が大きく、重い。そのレンズを振り回す体力はもちろん、現場まで運ぶ体力も必要だ。ズームレンズよりは単焦点レンズの方が、もちろん開放F値の面で有利だが、どうしてもレンズの本数が増えるから、これまた体力と相談しなければならない。しかも、こうしたレンズは比較的高価だから、懐ともよーく相談する必要がある。

 結局、筆者のように機内持込み手荷物1つで旅行する人間、それも非プロカメラマンにとって、明るい単焦点レンズを揃えるというのは、ほぼ絶望的なオプションだ。明るい大口径の望遠レンズが天から降ってきたとしても、それを持ち運ぶ気にはとてもならない。というわけで選んだのがタムロンのAF28-300mm F/3.5-6.3 XR Di(A061)なわけだ。テレ端は暗いが、携帯性とのトレードオフだからしょうがない。

 写真1は、CEOとしての参加が今回限りとなるクレイグ・バレット氏だ。会場で肉眼で見た際の色味に近いという理由で、撮影時のホワイトバランスは蛍光灯(昼白色)に設定してある。ニュートラル(太陽光下で見た場合)に近いのはホワイトバランスを白熱球に設定した写真2だが、筆者は会場の雰囲気に近い写真1の方を好む。ちなみにオートホワイトバランスだと写真1よりもっと赤味が強くなる。屋外では、ほぼ信頼できるオートホワイトバランスだが、さすがにキツイ人工照明のもとでは、マニュアル設定が必要になる。AEはおおむね正確で、あまり補正の必要を感じたことはない。

※作例のリンク先は、撮影した画像データをそのままコピーし、リネームしたものです。
※キャプション内の撮影データはレンズ/35mm判換算焦点距離/ISO感度/シャッタースピード/絞り/露出モード(露出補正値)/ホワイトバランス/画質モードです。


写真1
タムロンAF28-300 / 250mm相当 / ISO1600 / 1/60 / F6.3 / プログラムオート / 蛍光灯(昼白色) / JPEGスーパーファイン
写真2
タムロンAF28-300 / テレ端
/ ISO1600 / 1/45 / F6.3 / プログラムオート / 白熱球 / JPEGスーパーファイン

 この写真1、写真2ともISO感度の設定は1600だ。決してノイズフリーではないが、筆者には十分許容範囲である。最近の銀塩フィルム事情はよく知らないが、筆者が知っている6〜7年前のISO1600のカラーネガフィルムよりは、確実にノイズは少ないと思う。とにかく1度しかない撮影機会、安全第一に考えると、ISO1600でいくしかない。1/60秒(写真1)および1/45秒(写真2)でも被写体ブレを完全に防ぐことはできないが、妥協は必要だ。

 もう1つ筆者が好きでないのは、フラッシュを焚くことだ。2月にデジタルエンタープライズ事業部の事業部長に就任したパット・ゲルシンガー社長のラウンドテーブルにおける写真3は、あまりにも会場が暗かったためフラッシュをポップアップさせたのだが、焚かずに済むならそれにこしたことはない。

 ノイジーな高感度モードを使わざるを得なくなっても、写真4(2月にデジタルホーム事業部長に就任したドン・マクドナルド氏)の方がベターだと思う。*ist Dsの場合、ピクチャーモードではカメラが焚いた方が良いと判断すると、自動的にストロボがポップアップする。ピクチャーモードを使いたくても使えない理由の1つがこれだ。

 基本線はプログラムオート+露出補正、特別な目的がある場合は絞り優先オート。シャッター優先オートで撮るような被写体は、最近あまり撮る機会がない。


写真3
タムロン AF28-300mm / 53mm相当 / ISO800 / 1/60 / F5.6 / プログラムオート / 蛍光灯(白色) / JPEGスーパーファイン
写真4
タムロン AF28-300mm / 135mm相当 / ISO1600 / 1/45 / F5.6 / プログラムオート / 太陽光 JPEGスーパーファイン
写真5
タムロン AF28-300mm / 広角端 / ISO200 / 1/750 / F8.0 / プログラムオート(-1.0) / オート / JPEGスーパーファイン

 さて、屋内のIDF会場での写真ばかりでは何なので、最後に外の写真を1枚。写真5は、サンフランシスコの中心部、ユニオンスクエアで撮ったもの。広角端で露出だけ-1.0補正したが、基本的にオートのままである。今回のIDF期間中は、あまり天気に恵まれたわけではなかったが、この日は雲ひとつない快晴だった。AF28-300mmの屋外での描写にも不満はなく、小型軽量な*ist Dsと組み合わせた場合の携帯性の高さは言うまでもない。仕事は当分、この組合せでいこうと思う。



URL
  ペンタックス
  http://www.pentax.co.jp/
  製品情報(*ist Ds)
  http://www.digital.pentax.co.jp/ja/35mm/ist-ds/


( 元麻布 春男 )
2005/03/10 14:36
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