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キヤノンEOS 20D【第12回】
名古屋空港で航空機撮影に挑戦

Reported by 奥川 浩彦


内陸空港は近距離で撮影できる
 今回は2週に渡って飛行機の撮影に挑戦してみた。撮影場所は名古屋空港。3月から始まる愛知万博に合わせ、2月17日に中部国際空港、通称「セントレア」が開港する。ほとんどの民間機はセントレアへ移るので、この場所で撮影できるのは残りわずかだ。

 名古屋空港は飛行機撮影にはお薦めだ。石を投げると当りそうな距離をジャンボジェット機が降りてくる姿は感動的ですらある。航空機の真下からの撮影も可能だ。見物用の公園も整備され、週末には航空マニアや家族連れ、カップルなどが大勢集まる。なお、ここでは民間機だけでなく自衛隊機も撮影できる。民間機はセントレアに移っても自衛隊機はここに残るそうだ。

 最初は着陸する機体を真下から撮影してみた。正確には真下ではカメラが振りにくいので数m横に移動する。1機目は思った以上に機体が近くフレームに入らない。ズームを目一杯ワイドにし、空の青さを強調するために絞りも-0.3と補正。焦点距離18mmでも目一杯で、大型機はさらに焦点距離の短いレンズでなければ難しそうだ。

 AFの性能評価に電車を撮ることは多いが、民間機の着陸速度は時速二百数十km/h。在来線より遙かに速い。EF300mm F4Lを装着し、三脚を立ててAF動作を確認してみた。機影が豆粒のように小さい間はピントが振られる。距離が近付くと100%ではないがAFが追従するのがわかる。フレームの中で機体が上下左右にズレているのは筆者の腕が悪いだけでカメラの性能とは関係ない。

※作例のリンク先は、撮影した画像データをそのままコピーし、リネームしたものです。
※画像解像度(ピクセル)/ISO感度/露出モード/絞り値/露出時間/露出補正値/ホワイトバランス/焦点距離(35mm判換算)です。


航空機の真下で撮影可能。3,504×2,336ピクセル / ISO200 / シャッター速度優先AE / F5.6 / 1/1,000秒 / -0.3 / オート / 18mm AFテストで連続撮影した中の1枚。3,504×2,336ピクセル / ISO200 / シャッター速度優先AE / F6.3 / 1/1,000秒 / -0.3 / オート / 300mm

 ローカルな飛行場なのでジャンボ機は貴重な存在だ。そこで、キャセイパシフィック機を横位置から撮影しよう。レンズは200mm。そこそこの距離に近付いてからシャッターを切り続け、あっという間に40枚ほど撮ってしまった。ランニングコストが気にならないデジイチならではといえ、数を撮ることは結果として腕もカバーしてくれる。

 次に、離陸直前のエンジンの排気によるゆらぎを撮るため、300mmに×1.4のコンバーターを追加する。機体左後方から動き出す直前エンジン全開を狙ってシャッターを切る。バックに見えるのは小牧城だ。

 日没直前には、夕日をバックに機体をシルエットで撮影してみた。流し撮りとなるが、手前の木の枝がブレない様にシャッター速度を1/2,000秒とする。拡大して見ると機体下部のエッジが夕日の影響か色収差の様に見える。ISO400のノイズは許容範囲内だろう。

 また、小学5年の息子に「撮ってみるか」と撮らせたところ、シャッターを押せばそれなりに撮れている。一眼レフ入門のハードルは低くなったと改めて感じた。


この空港では貴重なジャンボ機を200mmで撮影。3,504×2,336ピクセル / ISO200 / シャッター速度優先AE / F6.3 / 1/1,000秒 / 0 / オート / 200mm 離陸直前エンジン全開。3,504×2,336ピクセル / ISO200 / シャッター速度優先AE / F8 / 1/800秒 / -0.3 / オート / 420mm

夕日をバックに。3,504×2,336ピクセル / ISO400 / シャッター速度優先AE / F8 / 1/2,000秒 / -1.3 / オート / 18mm 日没後にISO1600で撮影。3,504×2,336ピクセル / ISO1600 / シャッター速度優先AE / F4 / 1/1,000秒 / -1.3 / オート / 18mm


URL
  キヤノン
  http://canon.jp/
  製品情報
  http://cweb.canon.jp/camera/20d/


( 奥川 浩彦 )
2005/03/02 00:56
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