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ペンタックス *ist Ds【第2回】
*ist Dsの主力レンズを探す

Reported by 元麻布 春男


 *ist Dsを購入する際に考えたことの1つは、レンズをどうするか、ということだ。とりあえずキットレンズ(DA 18mm〜55mmF3.5〜5.6AL)付きのセットを買うことにはしたものの、これで用が足りるとは思っていない。逆に、Webや雑誌に掲載されるプレビュー記事を見て、それほどキットレンズの評判が芳しくないことは知っていた。

 それでもキットレンズを買うことにしたのは、なんというか、初めてお付き合いするカメラ(あるいはレンズシステム)に対するご挨拶のようなものだ。どんなレンズかは手元に届くまでわからないが、カメラメーカーがセットにして売る、つまりそのレンズで撮った写真でカメラを評価されて構わない、と考えているのだから、とりあえず押さえておけ、てな感じである。

 実際のところ筆者は、画質にはそれほどうるさくないから、その点で困ったことにはならないだろうとも思っていた。用が足りないのは、画質よりレンズの焦点距離である。筆者は*ist Dsを各種イベントでの登壇者の撮影に使う腹積もりだったから、キットレンズの55mmという望遠端ではとても足りるとは思えなかったのである。

 そこでまずチェックしたのがペンタックスの純正レンズだが、望遠系のズームレンズのラインナップがイマイチのようだ。ないわけではないのだが、若干古いように思われた。何せレンズのデザインがシルバー基調で、明らかに*ist Dや*ist Dsに沿ったものではない。

 もうひとつ純正の望遠系ズームレンズで残念だったのは、高倍率のやんちゃなレンズがないことだ。これはペンタックスという会社のまじめさなのかもしれないが、8倍とか10倍の高倍率ズームがない。もちろん、高倍率ズームには高倍率であるがゆえのトレードオフがある。画質が落ちること、レンズが暗くなるのはある意味避けられない。


撮影時焦点距離:210mm / 露光時間:1/45秒 / 絞り:F6.3 / ホワイトバランス:白熱球 / 感度:ISO1600 / 画像仕上げ:ナチュラル / 彩度:シャープネス / コントラスト:標準 / ストロボ発光禁止 / 分割測光
 2004年11月30日に開催されたMicrosoft Management Summit 2004 Japanで基調講演をつとめるMicrosoftのエンタープライズストレージ部門担当及びエンタープライズマネージメント部門担当シニアバイスプレジデントのボブ・マグリア氏。要は、こういう写真を撮るために28-300mmのレンズがほしいわけだ。

 それでも海外取材などに持っていくには高倍率ズームは便利だ。とにかく荷物を減らせるのは、機内持ち込みバッグひとつで旅行する筆者には絶対的な魅力である。CCDのゴミ等を考えれば、そこらでレンズ交換をしょっちゅう行なうのも避けたい。できれば、高倍率ズームを1本つけっぱなしにして、自堕落にいきたい。というわけで選んだのがタムロンの「AF28-300mm F3.5-6.3 XR Di」だ。これで基調講演等の登壇者の写真を押さえよう、というのが筆者の目論見である。

 実際に*ist Dsが届けられて、まずボディにキットレンズを取り付けてみた。広めのズームリング、その手前にデザイン上のアクセントとして入れられた緑の線などは気に入ったのだが、セット販売されるキットレンズとしてはどうも見た目のバランスが良くない気がする。筆者的にはちょっと長すぎる感じだ。18-36mmの2倍ズームにしてでも、全長を短くしてくれた方が個人的には嬉しいのだが、きっとそれでは売れないんだろうなぁとも思う。

 もうひとつ気に入らないのは、キットレンズをつけてネックストラップでぶら下げると、レンズが真下を向きそうなほどカメラが前下がりになることだ。元々*ist Dsは、レンズを取り付けていない状態でも、ネックストラップでぶら下げると若干前のめりになる。おそらくストラップの取り付け位置が後ろすぎるせいだと思うが、ボディを小型化することが優先された結果、ストラップの取り付け位置がここしかなくなってしまったのだろうか。


ボディキャップを付けただけの*ist Ds。この状態でもすでに前かがみなのだが…… キットレンズを取り付けた*ist Ds。あからさまに前のめりになる

 レンズ交換式の一眼レフカメラは、さまざまな全長、重量のレンズが取り付けられるため、どこでバランスをとるかは難しい問題だが、だからこそキットレンズを付けてネックストラップでぶら下げた時、ほぼ水平になるよう配慮して欲しかった。逆に、ほぼ水平になるキットレンズであって欲しかったとも思う。レンズの全長が最短になるのが広角端ではなく、だいたい32mm前後のところであるのも、個人的には気持ち悪いのだが、非球面レンズを使ったレンズではこのようなことはそれほど珍しくないようだから、慣れるしかないのだろう。

 ちなみに、今話題のパンケーキレンズ「DA40mm F2.8 Limited」だと、レンズを付けてカメラをぶら下げると、かなり水平に近いポジションになるような気がする。カタログでも*ist Dsにベストマッチみたいなことが書かれていて、こっちが本当のキットレンズじゃなかったのかと思ってしまう。DA18-55mmをセットで買った者としては、ちょっとムッとしてしまうのである。

 一方、タムロンのAF28-300mmの方は、重量からいっても前下がりになるのは、これはもう避けられない。レンズメーカーもわかっていて、持ち運び中に重力でレンズが伸びないように、ロックスイッチさえ設けてある。AFの合焦速度はそれほど高速ではないが、これは純正のキットレンズもそうだから、レンズを責めるのはお門違いというものだ。最悪、マニュアルフォーカスで使っても構わないし、最近のAFズームにしてはピントリングの幅も確保されているから何とかなるだろう。むしろ純正レンズと違い、AFモードのままマニュアルフォーカスに移行できるクイックシフト・フォーカス・システムがないのが辛いかもしれない。

 いずれにしてもこのAF28-300mmが筆者の海外取材の主力となる予定だ。サブとして、広角側を補いたい時はリコーのCaplio GX(ワイドコンバージョンレンズ付)を持って行くつもりだし、プレゼンテーションのスクリーン撮りを重視する時は、使い勝手で痒いところに手が届くカシオ「EX-Z30」あたりを持参しようと思っている。いずれもバッテリーの持ちがいいコンパクトデジカメ、というのが共通点である。動画が撮れないだけでなく、ミラーアップ音やシャッター音のうるさい一眼レフは、周囲の迷惑も含め決して万能ではないからだ。


AF28-300mmを取り付けた*istDS。収納状態ではずっしりと重いものの、威圧的というほどの大きさは感じない テレ端まで繰り出したAF28-300mm。さすがにこれは長い。35mmフィルムカメラ換算で450mmを超えるのだから無理もないのだが


URL
  ペンタックス
  http://www.pentax.co.jp/
  製品情報(*ist Ds)
  http://www.digital.pentax.co.jp/ja/35mm/ist-ds/
  製品情報(タムロン AF28-300mm F3.5-6.3 XR Di)
  http://www.tamron.co.jp/news/release/news0802.html


( 元麻布 春男 )
2005/02/15 01:55
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