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キヤノンEOS 20D【第5回】
EF 200mm F2.8を購入、初の鉄道写真に挑戦

Reported by 奥川 浩彦


新たに買った200mmF2.8で“鉄ちゃん”に挑戦
 EOS 20Dを買う→すぐににレンズが欲しくなる――というわけで、あっという間に3本を購入した。そのうちの1本がEF200mm F2.8L USM。手持ちの300mm F4は35mm判換算480mmと、普段使いの望遠としては少々長すぎるが、200mmなら320mm相当になるので丁度いい。このレンズは新品で購入しても8万円台だが、オークションで4万円ほどで落札。本物の300mm F2.8は60万円クラスだが、中古とはいえ10分の1以下で買えるなんてデジイチって素敵。もちろんボケ味は200mm F2.8の真ん中を切り取った絵なのでサンニッパとは異なるが、手にとってみると本物のサンニッパに比べて超コンパクトで、機動性のメリットもあり大満足。

【お詫びと訂正】記事初出時、EF200mm F2.8L USMをEF200mm F2.8L II USMと誤って表記しておりました。お詫びして訂正させていただきます。

 さあ、撮りたい熱に押されてお出かけだ。運動会は終わった
し、娘がバレエをしていた頃なら暗い会場で高感度低ノイズなEOS 20DとF2.8で本領発揮なのだが……。考えた末、近所を走る新幹線を撮ることにした。

 地図を見て名古屋近郊の撮影ポイントとして2カ所、線路の上に陸橋が掛かっている場所を選んだ。最初のポイントは市内を少し外れた丘陵地で、周りは田畑に囲まれている。陸橋から見下ろすアングルと測道から斜めに見るアングルで撮影だ。陸橋の上に三脚を立てて時刻表を見ながら待つ。名古屋駅を出て約7分後に東京行きが通過する。極めて正確なダイヤはありがたい。

 ここで少々驚くことが。突然、回転灯を付けたJR東海の警備車両が現れ、陸橋へとやってきた。しかし、撮影していることを確認すると、何もいわずに去っていった。定期的に回っているのか、不審者として誰か通報したのか、通過列車の運転士の通報なのか。怪しい奴と思われてしまったのかも。


最初の撮影場所。レンズを金網になるべく近付けて撮影
 シャッター速度を1/1,000秒にセットし、通過時刻を待つ。三脚のロックを解除してファインダーを覗くと、レールが車両のヘッドライトで光る。カーブの先から新幹線の登場だ。20Dを信じてシャッターを押し続ける。結果を液晶モニターでチェック。金網が写っていないことも一緒に確認する。一眼レフで失敗しやすいのは、開放絞りで見えるファインダー内の映像と、実際の絞り値で撮影した写真の違いだ。絞り込んでいると思わぬものが写っていることがある。金網はその典型で、20年前サーキットで撮影を始めた頃はよくミスをした。特に新しい金網は要注意。今回は錆びているので問題なし。線路上のパイプが若干邪魔だがまあよしとしよう。

 次は少し移動して測道から斜めに撮る。同じく200mm F2.8を今度は手持ちで撮影だ。左端に先頭車両を写したいので、9点AFセンサーを斜め左下にセットする。この機能は狙った被写体となかなかフィットしなかったが今回は問題なし。もう少し景色のいい撮影ポイントがあるのかと思いつつこの場所は終了。街中のポイントに車で移動する。

 本日最後の撮影はJR笠寺駅付近の陸橋の上。東海道本線と新幹線が平行して走り、すぐそばには格闘技やコンサートが行なわれるレインボーホールがある。

 ここではカーブしながら向かってくる絵を撮るため、300mm F4に×1.4テレコンバーターを付け420mmを選択。若干日差しが弱くなったのと、レンズが暗くなったことを考慮してISO400に変更する。それでもピントが大きく振られる回数が多く不安定。一番好きな車両は500系で、2時間に1本しか通らないのでおのずと気合いが入る。結果はもう少し車両を右側に写して後部車両が曲がっている感じを出したかったのだが……。300系、700系はバンバン通るので反省を生かしながら撮影する。700系のフレーミングはまあまあ、筆者的には先頭車両を右端に寄せた300系の構図が一番お気に入りだ。

 撮影後、前回のゴミに続いて問題が発生した。第3回と同じ300mm F4+×1.4テレコンバーター(=420mm)を使用したのに、画像のExifデータを確認すると300mmと表示される。怪しいと思い同じレンズをセットして撮影、続いて接点を無水アルコールで掃除してから撮影してプロパティで確認すると前者は300mm、後者は420mmと表示される。撮影中にピントが不安定だったのは接点不良のため? とりあえず手持ちの6本のレンズを全て掃除したのはいうまでもない。

※作例のリンク先は、撮影した画像データをそのままコピーしたものです。クリックすると撮影した画像が別ウィンドウで表示されます。

※キャプション内の撮影データは、画像解像度(ピクセル)/ISO感度/露出モード/絞り値/露出時間/露出補正値/ホワイトバランス/焦点距離です。


200mm F2.8。上のパイプが邪魔。2,336×3,504 / ISO200 / シャッター速度優先AE / F5.6 / 1/1,000秒 / 0 / オート / 200mm 200mm F2.8。AFセンサーを左下にセットして撮影。3,504×2,336 / ISO200 / シャッター速度優先AE / F8 / 1/1,000秒 / 0 / オート / 200mm

車両を右端に寄せて撮影。今回一番お気に入り。2,336×3,504 / ISO400 / シャッター速度優先AE / F6.3 / 1/500秒 / 0 / オート / 300mm 300mmに×1.4テレコン。もう少し右に寄せて撮りたかった。2,336×3,504 / ISO400 / シャッター速度優先AE / F5.6 / 1/500秒 / 0 / オート / 300mm 700系はピントが合いにくい。Exif上は焦点距離300mmだが正しくは420mm。2,336×3,504 / ISO400 / シャッター速度優先AE / F7.1 / 1/500秒 / 0 / オート / 300mm


URL
  キヤノン
  http://canon.jp/
  製品情報
  http://cweb.canon.jp/camera/20d/


( 奥川 浩彦 )
2005/01/12 00:02
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