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ペンタックス「DA★ 16-50mm F2.8 ED AL [IF] SDM」

交換レンズ実写ギャラリー
Reported by 大浦タケシ

K10D / 3,872×2,592 / 1/640秒 / F8 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 18mm




K10Dに装着したところ。実勢価格は12万6,000円前後
 超音波モーターを内蔵するペンタックスのデジタル専用シリーズ第2弾となるレンズだ。発売は本年8月11日。先に発売された「DA★ 50-135mm F2.8 ED [IF] SDM」と同様、発売直後は供給不足に陥ったが、現在は比較的安定している。価格はオープンプライス。量販店での実勢価格では12万6,000円前後となる。

 35mm判に換算して24.5mmから76.5mm相当の画角を持ち、使用頻度の高い焦点距離をカバーする。開放絞りは全域F2.8。鏡胴の大きさは84×98.5mm、重量は565gと、同じデジタル専用レンズ「DA 16-45mm F4 ED AL」(72×92mm、365g)よりもひと回り大きく重い。軽量コンパクトなK100D Superに装着した場合、標準ズームとしてはレンズヘビーだ。バランスがよいのはやはりK10Dへの装着となるだろう。

 DA★ 50-135mm F2.8 ED [IF] SDMでも書いたとおり、超音波モーターによるAFは静かでスムーズ。滑らかに合焦する。シームレスにMFに切り替わるクイックシフトフォーカスも採用されており、レンズ先端側に備わる幅広のピントリングで操作性も大変良い。

 ズームレンズのなかには、ピントリングがカメラボディ寄りにあるものやリングの幅が狭いものがある。ピント調整時のホールディングのバランスや操作性を考えれば、本レンズのようなレイアウトがやはり使いやすい。フォーカシングにはレンズの長さの変わらないインナーフォーカスシステムを採用する。

 なお、切り欠きタイプのフードが付属するが、取り付けの際、ちょっと勢い余るとフードがバヨネット部を通り抜けてしまう。個体差なのかもしれないが、やや節度なく感じてしまった。

 描写は絞り全域クリアでキレのよいものが得られる。ただし、ワイド端ではタル型のディストーションが現れるほか、開放絞りでの画面周辺部の光量不足がわずかに見受けられる。掲載する作例のような被写体であれば気になるようなことはほとんどないが、気持ち的にはもう少し補正されるとより好ましく感じられた。そのほかとして収差やフレア・ゴーストは概ね良好に補正され、不満のないもの。テレ側のボケ味も柔らかくキレイだ。

 撥水性、撥油性に優れた前玉へのSP(Super Protect)コーティングや防塵・防滴構造など、DA★ 50-135mm F2.8 ED [IF] SDMと同様の仕様が施され、価格に見合った品位の高いレンズに仕上がっているといえるだろう。

  • 作例のリンク先のファイルは、JPEGで撮影した画像をコピーおよびリネームしたものです。
  • 作例下の撮影データは、使用ボディ/記録解像度(ピクセル)/露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランス/実焦点距離を表します。
  • 強調のため一部の項目を1行目に抜粋した場合もあります。





K10D / 3,872×2,592 / 1/320秒 / F7.1 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 16mm
K10D / 3,872×2,592 / 1/400秒 / F8 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 36mm

K10D / 3,872×2,592 / 1/400秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO100 / WB:太陽光 / 16mm
K10D / 3,872×2,592 / 1/60秒 / F4 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 18mm

K10D / 3,872×2,592 / 1/125秒 / F6.3 / +0.7EV / ISO100 / WB:オート / 16mm
K10D / 3,872×2,592 / 1/400秒 / F7.1 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 16mm

K10D / 3,872×2,592 / 1/200秒 / F5.6 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 43mm
K10D / 3,872×2,592 / 1/100秒 / F2.8 / +1EV / ISO100 / WB:オート / 50mm

K10D / 3,872×2,592 / 1/200秒 / F7.1 / +0.7EV / ISO100 / WB:オート / 16mm
K10D / 3,872×2,592 / 1/100秒 / F4 / +1EV / ISO100 / WB:オート / 39mm

K10D / 3,872×2,592 / 1/320秒 / F7.1 / +0.3EV / ISO100 / WB:太陽光 / 50mm
K10D / 3,872×2,592 / 1/2,000秒 / F2.8 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 50mm

K10D / 3,872×2,592 / 1/80秒 / F2.8 / +0.7EV / ISO100 / WB:オート / 50mm
K10D / 3,872×2,592 / 1/160秒 / F6.3 / +1EV / ISO100 / WB:オート / 29mm

K10D / 3,872×2,592 / 1/250秒 / F7.1 / +0.3EV / ISO100 / WB:太陽光 / 16mm
K10D / 3,872×2,592 / 1/200秒 / F7.1 / +1EV / ISO100 / WB:オート / 16mm

K10D / 3,872×2,592 / 1/100秒 / F5.6 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 19mm
K10D / 3,872×2,592 / 1/200秒 / F7.1 / +0.7EV / ISO100 / WB:太陽光 / 36mm




K10D / 3,872×2,592 / 1/250秒 / F7.1 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 50mm




F2.8
K10D / 3,872×2,592 / 1/30秒 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 16mm
F4
K10D / 3,872×2,592 / 1/15秒 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 16mm
F5.6
K10D / 3,872×2,592 / 1/8秒 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 16mm

F8
K10D / 3,872×2,592 / 1/4秒 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 16mm
F11
K10D / 3,872×2,592 / 1/2秒 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 16mm
F16
K10D / 3,872×2,592 / 1秒 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 16mm

F2.8
K10D / 3,872×2,592 / 1/30秒 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 50mm
F4
K10D / 3,872×2,592 / 1/15秒 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 50mm
F5.6
K10D / 3,872×2,592 / 1/8秒 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 50mm

F8
K10D / 3,872×2,592 / 1/4秒 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 50mm
F11
K10D / 3,872×2,592 / 1/2秒 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 50mm
F16
K10D / 3,872×2,592 / 1秒 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート / 50mm





URL
  ペンタックス
  http://www.pentax.co.jp/
  製品情報
  http://www.digital.pentax.co.jp/ja/lens/index35_normalzoom.html#11
  交換レンズレビューバックナンバー
  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/lens_review_backnumber/

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大浦タケシ
(おおうら・たけし)1965年宮崎県生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、二輪雑誌編集部、デザイン企画会社を経てフリーに。コマーシャル撮影の現場でデジタルカメラに接した経験を活かし主に写真雑誌等の記事を執筆する。プライベートでは写真を見ることも好きでギャラリー巡りは大切な日課となっている。カメラグランプリ選考委員。

2007/10/12 15:16
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