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コシナ「Color Skopar 25mm F4 P」
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交換レンズ実写ギャラリー
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Reported by
安孫子 卓郎
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R-D1 / 3,008×2,000 / 1/955秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート
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R-D1に装着した状態。標準価格は5万2,500円、5月18日発売。R-D1/D1s用外付けファインダーのView Finder 25mm D」は、2万475円
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コシナが発売しているフォクレンダーブランドの銀塩レンジファインダーカメラ、ベッサR4M/R4A用に合わせて誕生したレンズ。ライカMマウント互換のVMマウントを採用する。R-D1/D1sの場合、画角は焦点距離37.5mm相当になる。R-D1/D1s装着時には、別付ファインダーの「View Finder 25mm D」で対応できる。
もともとコシナ製フォクトレンダーの25mmは、「スナップショットスコパー」という名のレンズがリリースされていた。距離計に連動しない目測式のレンズで、ねじ込み式のVLマウント(ライカLマウント互換)。被写体からの距離を大体の目安で合わせ、ピントは被写界深度でカバーしようというスナップ向けのレンズだった。
スナップの場合は、被写体までの距離が2mから5m程度が多い。本レンズとR-D1の組み合わせの場合、開放F4でもそのくらいの距離なら被写界深度でカバーしてしまう。今回の改良で距離計にも連動するようになったが、どちらかといえば目測であわせて、気楽にスナップを楽しむほうが本来の持ち味が出ると思う。
逆にフイルムのカメラだと、40mm弱のレンズでそのような使い方をするのはやや無理があり、ファインダーでピントを合わせるほうが普通。ラフなスナップは25mm以下の超広角で行なうものという印象があったのだが、それが37.5mmでできるというのは1.5倍になるデジタルならでは。ある意味、「望遠スナップ」ともいえる使い方なのである。R-D1/R-D1sをおもちなら、そのような使い方もデジタルの醍醐味といえるだろう。
なお、R-D1/D1s本体には28mm用(42mm相当)のファインダーが備わっている。37.5mmと42mmの画角差は、それなりに大きいといえば大きい。しかし、レンジファインダーの仕組みそのものが、精密なフレーミングを重視するには向いていない。一眼レフ主流の現在、あえてレンジファインダーのカメラを使うのであれば、厳密さを求めるよりもアバウトな撮影を楽しむ方がしっくりくるはずだ。そこで、とりあえずレンズだけ購入して、ファインダーは後日資金ができてから、という選択も考えられる。
残念なのは、標準装備のフードが極めて短いこと。別売の「LH-1」を選択する手もあるが、このフードは焦点距離21mmのレンズと共用。つまり37.5mmなのに21mm用のフードになってしまうわけ。これは一眼レフ用でも35mm一眼レフカメラ用レンズでも見られる現象だ。デジタルカメラユーザーには、デジタルに対応する有効長の長いフードを、購入時にチョイスできるようにしてほしい。
画質も雰囲気のある良好な描写で、色合いもよい。解像力的にはF5.6からF8くらいがよさそうだ。周辺光量落ちはあるが、歪曲収差はごくわずか。使っていて気持ちよく、かつ印象的な写真が撮れるレンズだといえよう。
- 作例のリンク先のファイルは、JPEGで撮影した画像をコピーおよびリネームしたものです。
- 作例下の撮影データは、使用ボディ/記録解像度(ピクセル)/露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランスを表します。
- 強調のため一部の項目を1行目に抜粋した場合もあります。
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R-D1 / 3,008×2,000 / 1/294秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:昼光
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R-D1 / 3,008×2,000 / 1/388秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:昼光
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R-D1 / 3,008×2,000 / 1/416秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:昼光
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R-D1 / 3,008×2,000 / 1/34秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート
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R-D1 / 3,008×2,000 / 1/119秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:昼光
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R-D1 / 3,008×2,000 / 1/48秒 / F8 / +0.3EV / ISO200 / WB:昼光
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R-D1 / 3,008×2,000 / 1/48秒 / F4 / -1EV / ISO200 / WB:昼光
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R-D1 / 3,008×2,000 / 1/549秒 / F8 / +2EV / ISO200 / WB:昼光
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F4
R-D1 / 3,008×2,000 / 1/181秒 / 0EV / ISO200 / WB:昼光
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F5.6
R-D1 / 3,008×2,000 / 1/104秒 / 0EV / ISO200 / WB:昼光
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F8
R-D1 / 3,008×2,000 / 1/48秒 / 0EV / ISO200 / WB:昼光
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F11
R-D1 / 3,008×2,000 / 1/23秒 / 0EV / ISO200 / WB:昼光
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F16
R-D1 / 3,008×2,000 / 1/12秒 / 0EV / ISO200 / WB:昼光
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F22
R-D1 / 3,008×2,000 / 1/6秒 / 0EV / ISO200 / WB:昼光
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R-D1 / 3,008×2,000 / 1/1,261秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート
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■ URL
コシナ
http://www.cosina.co.jp/
製品情報
http://www.cosina.co.jp/seihin/voigt/v-lens/v-l-m/25-4p/
交換レンズレビューバックナンバー
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/lens_review_backnumber/
■ 関連記事
・ コシナ、カラースコパーにMマウントの「21mm F4 P」と「25mm F4 P」(2007/02/28)
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安孫子 卓郎 (あびこたくお)
きわめて頻繁に「我孫子」と誤変換されるので、「我孫子ではなく安孫子です」がキャッチフレーズ(^^;。大学を卒業後、医薬品会社に就職。医薬品営業からパソコンシステムの営業を経て脱サラ。デジタルカメラオンリーのカメラマンを目指す。写真展「デジタルカメラの世界」など開催。現在パソコン誌、写真誌等で執筆中。 |
2007/05/29 01:10
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