デジカメ Watch
最新ニュース
【 2016/01/26 】
【 2016/01/25 】
【 2016/01/22 】
【 2016/01/21 】
【 2016/01/20 】

ニコン、バリアングル液晶搭載のエントリー一眼「D5000」

~ライブビューや動画記録にも対応

 ニコンは、バリアングル液晶モニターを装備したエントリー向けデジタル一眼レフカメラ「D5000」を5月1日に発売する。価格はオープンプライス。

製品名 付属レンズ 発売日 価格 店頭予想価格
D5000 5月1日 オープン 85,000円前後
D5000レンズキット AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6 G VR 100,000円前後
D5000ダブルズームキット AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6 G VR、AF-S DX VR Zoom Nikkor ED 55-200mm F4-5.6 G 130,000円前後



 「D60」(2008年2月発売)の上位、「D90」(2008年9月発売)の下位に位置するエントリーモデル。D90から撮像素子、ライブビュー、動画機能などを受け継ぐと同時に、ニコンのデジタル一眼レフカメラとして初めて、バリアングル液晶モニターを採用。さらに19種類のシーンモードや静音モードを備えるなど、D60との差別化を図ったという。

 撮像素子はAPS-Cサイズ相当(23.6×15.8mm)、有効1,230万画素のCMOSセンサー。ニコンDXフォーマットを採用し、実撮影画角は焦点距離の約1.5倍相当となる。ボディ内AF駆動モーターは非搭載で、AFモーター内蔵レンズでしかAFが作動しないのはD60、D40X、D40と同じだ。

 ローパスフィルター部を振動させ、付着したゴミやほこりを払い落とす「イメージセンサークリーニング」も装備。D60と同じく「エアフローコントロールシステム」も採用している。ミラーボックス底部に空気流制御穴を設けることで、センサー部への空気流を制御、ゴミ付着の低減を図るもの。

 なおD60とD90は今後も併売。ニコンデジタル一眼レフカメラのラインナップは、D3X、D3、D700、D300、D90、D5000、D60の7機種となる。






「ターゲット追尾AF」などニコン初の新機能を搭載

 バリアングル液晶モニターは2.7型約23万ドット。前後と左右の2方向への動作が可能で、画面左ではなく、画面下にヒンジを設けているのが特徴。液晶モニターを展開させた状態でもレンズ光軸の直下に位置するため、自然なライブビュー撮影が行なえるとしている。表示面を裏返して格納することも可能だ。

 D90と異なり、ライブビュー時のAFモードとして「ターゲット追尾」が利用できる。十字ボタン上を押してフレーム中央の被写体をロックさせると、その後は被写体の動きに合わせてピントを合わせ続ける。D90と同様、ライブビュー時には顔認識AFも搭載している。また、画像編集メニューでは、16:9や1:1へのトリミングも可能。




 連写性能は約4コマ/秒。D60の約3コマ/秒から進化した。レリーズモードには「静音撮影」もあり、「シャッター音を小さくして周囲に気を配りながら撮影できる」という。

 また、レンズ内のデータを元に歪曲収差を撮影時に補正する「自動ゆがみ補正」を新たに搭載。画像編集には「塗り絵」を追加。写真から輪郭線を抽出する効果があり、「塗り絵の下絵に使ってほしい」という。

 2コマながら「アクティブD-ライティングブラケット」も可能。Fn(ファンクションボタン)には、「プラスRAW記録」も割当可能だ。露出インジケーター表示の+/-方向や、コマンドダイヤルの回転方向が選べるなど、上位機種ゆずりでかつエントリークラス初搭載の機能も多い。

 なおシーンモードには、「シルエット」、「ハイキー」、「ローキー」などが加わり、計19種類になった。


CMOSセンサーはD90と同じ。720p動画記録も

 CMOSセンサーはD90と同じもので、ライブビューや動画記録機能も継承している。ニコンエントリークラスで、ライブビューの搭載は初。ただしライブビュー時のAFはコントラストAFのみとなり、D3X、D3、D700、D300が搭載する位相差AF(手持ち撮影)には対応していない。コントラストAFはD90より速くなっているという。

 最高感度はD90と同じISO3200。ISO6400相当への増感も可能。また、エントリークラスで初めて、ピクチャーコントロールにも対応している。D60までは「仕上がり設定」だった。


CMOSセンサー 画像処理部

シャッターユニット 測光センサー

 CMOSセンサー以外にも、D90並に引き上げられた機能は多い。例えばAFにはD90と同様、「マルチCAM 1000オートフォーカスセンサーモジュール」を採用。D40以来、AFモーター非搭載ボディの測距点は3点と決まっていたが、D5000ではD90と同じく、菱形配置の11点測距になった。光学ファインダー使用時に、画面内の被写体に応じてフォーカスポイントが自動的に追随する「3D-トラッキング」にも対応する。

 動画機能はD90と同等で、圧縮方式はMotion JPEG。1,280×720ピクセル/24fpsで最長約5分、640×424ピクセル/24fpsで約20分、320×216ピクセル/24fpsで同じく約20分の記録が行なえる。


情報表示(クラシックデザイン)。測距位置表示が変化し、GPSユニットの情報が増えている


情報表示(グラフィックデザイン)。カラーバーリエーションは3色


情報表示は縦位置表示にも対応 ライブビュー中の液晶モニター表示

 記録メディアにはSDHCメモリーカード、またはSDメモリーカードを採用。バッテリーは新型の「EN-EL9a」を使用する。またD90と同様、HDMI端子も備えている。D90に続き、GPSユニット「GP-1」の接続にも対応している。

 本体サイズは約127×80×104mm(幅×奥行き×高さ)。D60より奥行きが約16mm、高さが約10mm増加した。重量は65g増の約560g(本体のみ)。


D5000レンズキット。レンズは「AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6 G VR」 D5000ダブルズームキット。望遠ズームレンズ「AF-S DX VR Zoom Nikkor ED 55-200mm F4-5.6 G」が付属

「AF-S DX VR Zoom Nikkor ED 55-200mm F4-5.6 G(IF)」を装着した状態 単焦点レンズ「AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8 G」との組み合わせ例

付属バッテリーの「EN-EL9a」 バッテリーチャージャー「MH-23」はD60と同じ

クリップオンストロボ「SB-400」の装着例 GPSユニット「GP-1」にも対応する


主な仕様

  D5000 D60 D90
発売時期 2009年5月 2008年2月 2008年9月
店頭価格(発売時、ボディのみ) 85,000円前後 75,000円前後 120,000円前後
撮像素子 タイプ CMOS CCD CMOS
サイズ APS-Cサイズ相当
(23.6×15.8mm)
有効画素数 1,230万 1,020万 1,230万
感度 通常設定 ISO200~3200 ISO100~1600 ISO200~3200
拡張設定 ISO100
ISO6400
ISO3200 ISO100
ISO6400
ダスト対策 イメージセンサークリーニング
ライブビュー
動画記録
ファインダー ペンタ部 ペンタミラー ペンタプリズム
視野率 約95% 約96%
倍率 約0.78倍 約0.8倍 約0.94倍
アイポイント 約17.9mm 約18mm 約19.5mm
位相差AF 測距点 11点 3点 11点
3Dトラッキング
最高シャッター速度 1/4,000秒
連続撮影速度 約4コマ/秒 約3コマ/秒 約4.5コマ/秒
液晶モニター サイズ 2.7型 2.5型 3型
ドット数 約23万画素 約92万画素
バリアングル
記録メディア SDHC/SDメモリーカード
内蔵ストロボ(ISO100) GN12(マニュアルフル発光GN13)
HDMI端子
GPSユニットGP-1対応
電源 使用電池(ボディ) EN-EL9a EN-EL9 EN-EL3e
バッテリーグリップ MB-D80
本体サイズ 約127mm 約126mm 約132mm
奥行 約80mm 約64mm 約77mm
高さ 104mm 94mm 103mm
重量(本体のみ) 約560g 約495g 約620g


【2009年4月14日】表中の「EN-EL3a」を「EN-EL3e」に改めました。
【2009年4月22日】記事初出時、「16:9と1:1での撮影が可能」と記載しておりましたが、正しくは「画像編集メニューで16:9と1:1のトリミングができる」です。



URL
  ニコン
  http://www.nikon.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.nikon.co.jp/main/jpn/whatsnew/2009/0414_d5000_01.htm
  製品情報
  http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/slr/digital/d5000/index.htm


( 本誌:折本幸治 )
2009/04/14 13:30
デジカメ Watch ホームページ
・記事の情報は執筆時または掲載時のものであり、現状では異なる可能性があります。
・記事の内容につき、個別にご回答することはいたしかねます。
・記事、写真、図表などの著作権は著作者に帰属します。無断転用・転載は著作権法違反となります。必要な場合はこのページ自身にリンクをお張りください。業務関係でご利用の場合は別途お問い合わせください。

Copyright (c) 2009 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.