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モノ・レイク(後編)
[2008/07/30]

モノ・レイク(前編)
[2008/07/09]

雪が降った5月のセコイア
[2008/06/25]

5月、霧のキングス・キャニオン
[2008/06/11]

サンタ・クルーズ島へ日帰りの旅
[2008/05/21]

春のデスバレー(後半)
[2008/05/07]

春のデスバレー(前半)
[2008/04/23]

パソ・ロブレスの冬
[2008/04/09]

モハヴェ砂漠の冬(後半)
[2008/03/26]

モハヴェ砂漠の冬(前半)
[2008/03/12]

砂漠のルート66
[2008/02/27]

サークル・Xランチ、サンタモニカ・マウンテンズ
[2008/02/14]

冬のカーピンテリア
[2008/01/30]

12月のニューヨーク(後半)
[2008/01/16]


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2005年

結婚式を撮影した


ISO200 / F5.6 / 1/100秒 / SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO(62mm)
 「カップルを撮る」( http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dialy/2006/04/12/3616.html )で紹介した2人から、彼らの婚礼撮影を急に頼まれた。彼らは、もうすでに一緒に住んでいるので、僕はてっきりもう結婚している夫婦だと思っていた。

 彼らは、もうそんなに若くないし、結婚式も控えめにして、プロカメラマンを雇う予定はなく、写真は友達か兄弟にでも頼もうと考えていたらしい。しかし、だんだん日が迫るにつれて、写真はいい物を残したいと思うようになったとのこと。先日、僕にナチュラルな写真を撮影してもらって気に入ったので、頼みたいとのことであった。

※すべてキヤノンEOS 20D、JPEG Large Fine、オートホワイトバランスで撮影


ISO400 / F2.8 / 1/50秒 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(24mm)
これから長い1日の始まり
ISO400 / F2.8 / 1/60秒 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(56mm)

ISO800 / F2.8 / 1/50秒 / SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO(21mm)
ISO200 / F2.8 / 1/80秒 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(45mm)

 ある雑誌で読んだが、アメリカの結婚式でプロカメラマンを雇う人は2組に1組だそうだ。半分のカップルは、家族、親戚、友人に写真を撮ってもらうわけだ。しかし、きちんとプロカメラマンを雇う人たちの中には、かなり高額なお金を写真に使う人もいる。結婚式専門のカメラマンの中には、1万ドル以上チャージする人もいる。アメリカは離婚が多いから、結婚式に沢山お金を使うことでお互いの決意の固さを確かめていると、LAタイムスのサンデー版の「豪華な結婚式がブーム」という記事の中にあった。その記事で、10万ドル以上かけたカップルが数組紹介されていた。

 アメリカの結婚式は普通、自分たちで式をデザインする。お金がある人はプランナーを雇う。カメラマンも自分で探して、決めるのだ。だから、時間をかけて数人のカメラマンと会い、そのカメラマンの人間性と仕事とプライスで、気に入ったカメラマンを雇う。中にはLAの人がNYのカメラマンを、飛行機代と宿泊代を出してまで雇うこともある。


ISO400 / F4 / 1/60秒  レンズ、17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO(53mm)
ISO800 / F4.5 / 1/80秒 / SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO(36mm)

ISO800 / F4 / 1/80秒 / SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO(17mm)
ISO800 / F4.5 / 1/60秒 / SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO(57mm)
結婚式でも眠い時には、子供は寝る

 僕は、友人、親戚、クライアントの結婚式に、かなりの数、カメラマンとして出席した。仕事ではないけど失敗はできないから、結婚式ではカメラマンは損な役だなあといつも思ってきた。僕と同じ気持ちのカメラマンは結構いるのではと思う。

 しかし最近、仕事として婚礼撮影を頼まれることが増えた。僕は、アメリカで今流行の、ジャーナリスティクな婚礼撮影のスタイルで撮ることにしている。基本的には結婚式の1日を始めから終わりまで、沢山撮るのだ。なるべく自然で、キャンデットがいい。昔ながらの写真館のポーズ写真は、若い世代はあまり好まない。10時間ぐらいの拘束になり、結構スタミナがいる仕事である。

 機材もひと昔前は、中型カメラが主だったが、35mmに変わり、今はデジタル。まだ昔のスタイルのベテランもいると思うが、時代の流れは速い。


ISO800 / F4.5 / 1/60秒 / SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO(21mm)
ISO400 / F4 / 1/25秒 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(70mm)

ISO800 / F24.5 / 1/80秒 / SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO(33mm)
ISO100 / F14 / 1/160秒 / SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO(40mm)

 僕はこの日、3本のレンズを使用したが、結婚式中は最近購入したシグマのAPS-Cサイズ専用レンズ「17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO」1本が基本。披露宴会場は暗く、オートフォーカスがいまひとつ合わないこともあったが、そんな時は手動に切り替えた。

 何しろレンズ交換が少ないのは楽である。一昔前まで、この手のイベント撮影は5、6本のレンズをガンガン交換して、手が痛くなったものだ。レンズ交換が減り、写真の質が上がったとは思わない。しかし、仕事が終わると、その疲れ方が違うのが分かる。その証拠に、この日10時間以上に及んだ仕事の帰り道、珍しく僕にまだ一杯飲んでいく元気が残っていた。


ISO100 / F11 / 1/160秒 / SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO(33mm)
ISO800 / F6.3 / 1/25秒 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(24mm)
小型ストロボを上から当て、プロらしくなった?

ISO800 / F6.3 / 1/10秒 / SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO(17mm)
カメラを回転させながら、シャッターを切る
ISO400 / F4 / 1/40秒 / SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO(28mm)
ストロボをやや横から当てれば、白いケーキも質感が出る
ISO800 / F4 / 1/30秒 / SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO(17mm)
まともにストロボを当てるとケーキもドレスも飛んでしまうから、弱めに当てた


URL
  バックナンバー
  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dialy_backnumber/



押本 龍一
(おしもとりゅういち)東京品川生まれ。英語習得目的のため2年間の予定で1982年に渡米する。1984年、ニューヨークで広告写真に出会い、予定変更。大手クライアントを持つコマ―シャルスタジオで働き始める。1988年にPhotographerで永住権取得。1991年よりフリー、1995年LAに移動。現在はLAを拠点にショービジネス関係の撮影が主。日本からの仕事も開拓中。 http://oshimoto.net

2006/07/12 01:24
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